どーも。段々温かくなり、釣りや山菜採りなどで山に入る機会が多くなるこれからの季節。
山で一番遭いたくないのが・・そう、熊ですよね。他にも、猪や猿や毒蛇など危険な生き物が山にはいますね。
毎年、熊の被害に遭われる方が多く報告されています。2018年の熊による事故件数は48件も報告されています。幸い、去年は死亡者は出ていません。
とうちゃんも釣りや山菜キノコ狩りなどで、これから山に入る機会が多くなります。今まで熊を目撃したことは数回ありますが、危険な目に遭ったことはありません。正しい知識があれば、熊はそれ程怖くはありません。
熊の生態。
ここで言う熊とは、ニホンツキノワグマについて説明したいと思います。
ニホンツキノワグマ。
体長は120~150㎝。体重はオスで60~120㎏。メスで40~80㎏。胸に三日月形の白い模様がある事から、ツキノワグマと呼ばれています。
メスは主に2頭の子を産み、2~3年程子育てをします。
寿命は20~25年程度と言われています。
本州及び四国の森林に生息しています。
生態。
ツキノワグマは夜行性で、昼間は樹洞などで休んでいます。
食性は雑食で、植物の芽、木の実、果物、昆虫、魚などを食べています。冬眠前には油分の多いどんぐりを好んで食べます。他にも動物の死骸や、鹿を襲って食べたなどの報告もあるようです。
性格。
ニホンツキノワグマは基本的に臆病な性格で、人間の気配を感じると逃げて行きます。ただ、警戒心の薄い若いツキノワグマは人間に興味を持ち近づいてくることもあるようです。人間を捕食の対象として襲ってくることは、まずありません。(例外もありますが)
実はそれ程、危険ではない?
これだけ見ても、ニホンツキノワグマはそれ程大きくもないですし、遭ったからと言って、必ず襲われる訳でもありません。むしろ熊の方から逃げて行きます。
なぜ、事故は起こるのか?
ほとんどの場合、突然近距離で熊に遭うことで熊に襲われます。ではなぜ、近距離で襲われるのでしょうか?熊との安全な距離は30㍍と言われています。20㍍以下の場合、熊は臨戦態勢に入ります。
理由やシチュエーションは様々ですが、熊に気づかれずに近づいてしまうには、それなりの理由があります。
その1.物音立てずに熊に近づく。
これは、特に山菜採りなどでよくある話ですが、山菜採りに夢中になり、気づかずに熊に近づいてしまった為、事故に遭ってしまうようです。山菜採りをする方のなかには、鈴などを付けずに(他人に場所を知られない為)山に入る方もいられるようです。また、鈴を付けていても渓流釣りなどでは、沢の音でかき消されてしまう事もあるようです。
その2.突然出会い頭に。
これは最近問題になっている、人里に下りてくる熊の事です。なぜ、熊は危険を冒して人里まで来るのでしょうか?答えは一つ。山に餌がないからです。森林伐採、異常気象、理由は様々です。一度人里で餌を得た熊は、頻繁に人里に下りてきます。人間への警戒心も薄れます。人里に来れば、それだけ人間に遭う確率は上がります。
とうちゃんの住む福島県でも、農作業中に熊に襲われ亡くなられた、痛ましい事故が数年前にありました。
熊に遭わない為に!
やはり基本中の基本。自分の居場所を知らせる為、音の出る物を身につける。
熊鈴やラジオはもう定番ですね。基本的に臆病な性格のツキノワグマには、やはり有効な手法です。ただし、注意点が・・。先ほど述べた通り、渓流釣りなどでは沢の音でかき消されたりしますので、その場合はより音の大きい爆竹などが有効です。(花火類は山火事の恐れがありますので、使用する際は注意して下さい)
また、ラジオを使用する際も注意が必要です。ツキノワグマ(特に子連れ)は時に自分の居場所を吠えて知らせる事があります。(Bowと言う、牛が鳴くような低い声で吠えます)これは、「これ以上近づくな!」と言う合図です。ボリュームを上げすぎてこのサインを聞き逃さないように注意して下さい。熊に吠えられたら、焦らずゆっくりその場から離れましょう。間違っても大声を上げて熊を興奮させてはいけません。
音の出る物がない時。
うっかり鈴やラジオを忘れてしまう事もありますよね。
これは、実際に狩猟をされている方に聞いた方法ですが、堅い棒などで木を叩くと言うやり方です。これも自然界にない音なので、自分の居場所を知らせるには有効な方法です。実際に山でやってみると、結構響きわたります。
鈴やラジオと併せて、このやり方をすればかなり効果的ですね。
もし、熊に遭ってしまったら。
先に述べた通り、大事なのは熊との距離です。
熊との距離が50㍍以上。
遠くに熊を発見したら、とりあえず落ち着いて観察して下さい。熊も当然あなたに気付いています。ほとんどの場合、熊の方から去って行ってくれます。
もし、こちらに近づいてくるようなときは、焦らずゆっくり両手を上げて自分を大きく見せて下さい。間違っても大声は出さないで下さい。興奮(パニック)した熊は何をするか分かりません。
それでもこちらに近づくようなら、その場をゆっくり離れましょう。決して背を向けて走ったりしないで下さい。熊にその気がなくても、追ってきてしまうことがあります。また、リュックなど熊の気を引く物をその場に置くのも有効です。
熊との距離が20~30㍍。
熊に気付かれずに、この距離まで近づく事はまず考えずらい事です。ほとんどの場合は昼間 樹洞で寝ているところに近づいたか、渓流釣りなど、沢の音で熊が気付かなかった場合でしょう。
この距離で遭ってしまったら、もう運ですね。焦って大声は一番危険です。運が良ければ熊から去って行ってくれます。
熊が落ち着いているようなら(こちらを気にしているが、襲ってくる様子はない)、先ほど述べた通り、ゆっくり後退りしましょう。くれぐれも熊を興奮させないように。
熊との距離が20㍍以下の場合。
この距離で遭ってしまったら、もう覚悟するしかありません。熊も突然現れた人間にパニック状態でしょう。
熊は立ち上がって、爪を振り下ろすイメージがありますが、ほとんどの場合、猪のように猪突猛進に突っ込んできます。突き飛ばされてマウントを取られたら、大怪我は必至です。出来れば左右に避けるか、木の後ろに隠れればベストです。もしマウントを取られたら、ひたすら抵抗するしかありません。マタギの方は熊の口の中に、自分の腕を突っ込むと言われています。すなわち、腕1本と引き換えに命を救うと言うことでしょうか。
実際にこの状況では無事ではすまないでしょう。ただ、こんな状況でも唯一助かる確率があるとしたらこれでしょう。
サイズ:(高さ)約215mm × (直径)52mm/重量:320g 内容物:トウガラシエキス、代替フロン(HFC-134a) 最小噴射距離:9m 噴射持続時間:7.2秒(常温時) ※無風状態の室内で実施された実験に基づく。
突然襲ってくる熊に冷静に使用出来るかは疑問ですが、あるのと無いのでは大違いだと思います。ひょっとしたら命を救ってくれるかもしれませんね。
いざと言うときに使いこなすには、日頃の練習(イメージトレーニング)が必要かと思います。
まとめ。
いろいろと偉そうなことを書いてしまいましたが、実際にとうちゃんも熊に近距離で遭ったら、どこまで冷静にいられるかは疑問です(汗)。
そうならない為にも、準備だけは怠らないことをお勧めします。大なり小なり山には危険があります。
安全第一で山遊びを楽しみましょう(笑)。